2023.02.07
☆赤ちゃん人形との関わり☆
寒さがまた一段と増す時期となりましたね。
さて、今回は「赤ちゃん(お人形)」と子どもたちの関わりについてお伝えしたいと思います。
赤ちゃんはそれぞれの子に一人ずついる手作りのお人形で、赤ちゃんそれぞれ顔や髪の毛、肌の色など全て違います。
(ほし組)
初めのころは赤ちゃんを物として捉えていましたが、少しずつ自分の赤ちゃんという気持ちが芽生え、最近は抱っこやおんぶをしたり、トントントンと寝かしつけるなどお世話する姿が見られるようになりました。
子どもたちは自分の赤ちゃんはもちろん、友だちの赤ちゃんも分かっていて、他の赤ちゃんをその保護者であるお友だちのもとへ連れて行くこともあります。自分の赤ちゃんを友だちが持って行ってしまうと、「わたしの赤ちゃんだよ!」と怒る様子も見られるようになりました。
(つき組)
年始からつき組では模倣遊びが盛んになり、自分がしてもらって心地よかったことを赤ちゃんにしてあげる姿が見られるようになりました。
赤ちゃんをおんぶして園庭に遊びに連れて行ったり、友だちに「○○ちゃんの赤ちゃんここにいるよ!」と保育室に置いて行ってしまわないように声を掛けることもありました。
ケースやボウルを湯船に見立てて、赤ちゃんの洋服を脱がしお風呂に入れてあげる姿も見られます。また、フェルトやチェーンリングをお湯に見立てて赤ちゃんに体にかけたりもしています。
洋服を脱がすことが難しい時は保育者に「できない」「やって」と助けを求めてくるので一緒に洋服を脱ぐお手伝いをします。
自分の膝に赤ちゃんを座らせて絵本を開き「パチパチパチ、いらっしゃーい いらっしゃーい」や「はくさいはくしゅはてれくさい」など、いつも保育者が読んでいるように、自分の赤ちゃんに読み聞かせをしています。
絵本のセリフが分からなくなると「ここは、なんて読むんだっけ?」という様子で保育者に助けを求め、
そのページの文章を教えてもらうと嬉しそうに笑って次のページをめくっていました。
(そら組)
秋くらいから赤ちゃんを今までより大切にお世話する姿が見られていたそら組さん。
最近では自分の赤ちゃんに対してお母さんの名前や自分の名前、苗字などを付けて大切に関わる様子が増えてきました。遊びの再現性が高くなってきているそら組さんは、赤ちゃんと遊ぶ時も今まで経験したことや見たことを細かく再現しています。
「えーん。えーん」と赤ちゃんの泣き真似をしてから「どうしたの?お腹空いたの?」「眠いの?」とママやパパになりきって一人二役している子どももいますよ。
そのような姿から赤ちゃんに対し大人がどう関わっているのかをよく見ているのだなと感じます。
保育室を赤ちゃんとお散歩し、すれ違う友だちや保育者に「こんにちは」と挨拶をして赤ちゃんを見せてくれようとします。それに対して「かわいいですね」と声を掛けるととても嬉しそうに笑っていますよ。
お昼寝の時間も赤ちゃんといたい気持ちがあり一緒にベットに寝たり、赤ちゃんに赤ちゃんの布団を丁寧に掛けたり、自分の布団の中に入れてあげたりする姿が見られます。(睡眠中の事故防止のため、眠った後に赤ちゃんは赤ちゃんのベッドへ連れて行きます)
私たち保育者も赤ちゃんを本当の赤ちゃんの様に大切に関わるようにしています。
普段から、洋服が脱げていたら「寒そうだから洋服着せよう」赤ちゃんの腕や髪を掴んでいたら「赤ちゃん痛いから抱っこしてあげて?」と声を掛け、「ここ痛かったね」と本当の赤ちゃんの様に関わっていくことで、子どもたちも赤ちゃんを抱きしめて「いたかったねー」と声を掛ける姿も見られるようになりました。
子どもたちの赤ちゃんとの関りを見ていると、保護者の方や保育者がそれぞれの子どもたちに関わるように関わっていて、本当に子ども自身がしてもらったことをそのまま赤ちゃんにもしているのだなと感じます。赤ちゃんのお世話は、子どもたちの自己実現であり、満足感を感じられる遊びになっています。