2024.02.13
2月室内装飾「節分」
2月装飾「節分」
節分は「立春」の前日にあたります。立春は暦の上で春が始まる季節のこと。つまり、節分は冬の終わりの日で、翌日から新しい季節が始まる区切りの日となります。
そのため、邪気や悪いものを落として、新しい年に幸運を呼び込むことを目的に、節分という行事が日本各地で行われてきたのです。
豆
鬼は邪気や厄の象徴とされ、形の見えない災害、病、飢饉など、人間の想像力を越えた恐ろしい出来事は鬼の仕業と考えられてきました。鬼を追い払う豆は、五穀の中でも穀霊が宿るといわれる大豆です。豆が「魔を滅する(魔滅)」、豆を煎ることで「魔の目を射る」ことに通じるため煎った大豆を使い、これを「福豆」といいます。
ヒイラギ、イワシ
鬼は、鰯(いわし)の生臭い臭いと、柊(ひいらぎ)の痛いトゲが大の苦手とされています。そこで、鰯の頭を焼いて臭いを強くしたものを柊の枝に刺し、それを玄関先にとりつけて、鬼が入ってこないようにする風習があります。これを「焼嗅(やいかがし)」「鰯柊」「柊鰯」「柊刺し」などと呼びます。
観察した様子、食事の様子をお伝えします。
ほし組
床に置くと興味を持って近くに集まり覗き込む子どもたち。特にマスに入った豆に関心を示し、握りしめるようにつかみ取ったり、一つずつつまんで取って見ながら不思議そうに観察していました。
触っていくうちに皮がぽろぽろと剥けることに気が付くと、指先を上手に使い、夢中になって皮むきを始めていましたよ。指先の発達に伴った姿だなと感じますね。
じっとみんなが触る様子を見ている子に「にぼしだよ。」と渡してみるとぎゅっと握りしめじっくりにぼしを見ていました。両手に持つと次第に少し笑みを浮かべながら、振ってみたり上に持ち上げて下から眺めてみたりとその子なりに親しんでいるようでした。
つき組
豆を見ると「おにはーそと、ふくはーうちしたの!」と家で豆まきしたことを思い出して話してくれる子が何人かいました。「おさかなもあるね」「これは?」と気になったものをそれぞれ手に取りじっくり観察していました。
ヒイラギの葉にも興味を持ち、「いててだね」「ちくちくする」と触った感触を言葉で表現していました。ほうきに見立ててお掃除する子も。
一通り観察した後はそれぞれ細かく皮を剥いたりちぎったりすることに夢中になっていました。「おすし作ったの」と粘土にヒイラギを乗せてみたり、保育者が「これはにぼしの骨だよ」と教えると自分が細かくしたにぼしを手に取って骨探しをする姿も見られましたよ。
そら組
そら組さんも豆やにぼしを黙々と細かく細かく分解して親しんでいました。おままごとコーナーに行って料理を始める子も。
夢中になりながらも、保育者がヒイラギやイワシにも鬼を追い払う力があるという伝承を説明するとしっかり聞いていたようで、後日家で豆まきをした際、豆とヒイラギとイワシを全部手に持って鬼を追い払おうとしていたことを保護者の方から聞きました。
話を聞いたことを実際にやってみる子どもの姿が微笑ましいですね。
ちなみにその日の給食は節分メニューでした。
恵方巻の見た目に興味を持って手を伸ばした子は、思いきりかぶりつき夢中になって食べていました。少し野菜が苦手な子も、近くにいるお友だちが美味しそうに食べているのを見て手を伸ばし、食べられる範囲で食べ始めました。
おやつはきなこ豆。
大好きなきなこに子どもたちは大喜び。ほし組さんも上手に豆をつまみ、みんなで顔中きなこまみれになりながら食べていましたよ。
子どもたちからご家庭で豆まきをしたことや、園で見た装飾が家にもあったことなどたくさんお話を聞きました。
これからも園と家庭で伝統行事に触れられる機会を作っていけたらと思います。