2024.02.03
粘土あそび
今回は粘土あそびについてお話ししたいと思います。
子どもたちも好きな粘土あそび。つき組で初めて出した時は不思議そうに触るところから始まりました。
保育者が手の中でぐにぐにと触っていく様子を見て同じように手を動かしていくうちに形が変わっていくことの面白さを感じるようになり、また、保育者が細長く転がしたり丸める様子を見て模倣しながら、形を変えていく手法も覚えていきました。
(↑4月の写真です)
模倣から始まった粘土あそびですが、今では子どもたちなりにイメージを膨らませながら形を変えていったり、粘土同士をくっつけて一つの作品に見立てていく姿が増えています。包丁を持ってきて「とんとんとん」と料理を始める子も。
「みてー消防車作ったのー」「これは○○ちゃん(自分)のおうちなんだ!水道もあるの!」と何を作ったのか嬉しそうに教えてくれる子どもたち。
一見すると何を作ったのか分からないですが、子どもたちなりに沢山の思いを込めて作っています。保育者は思いに耳を傾け、「ここにタイヤがついてるんだね」「素敵なお家だね」等々子どもの表現したことに寄り添った言葉掛けをして関わるようにしています。保育者に見てもらい受け止めてもらうと、嬉しそうに再び作っていく子どもたちです。
そら組さんでは図鑑を持ってきて何か作っているようでした。話を聞くと粘土の形がトカゲの胴体に見えたところから話が広がり、図鑑を見ながら作っていくことになったようです。「足は3つかな、4つかな…」「しっぽもあるね」と試行錯誤しながら作っていきます。
時間をかけて納得いく形になると「できた!ドクトカゲ!!」と完成を披露していました。周りにいる子も「いいね!」「できたね!」と一緒に完成を喜んでいましたよ。図鑑の上に乗せて嬉しそうに見比べている姿がとても印象的でした。
そら組さんは周りの子が何を作っているのか、話を聞いてみたり作っている様子をよく見ています。ドクトカゲを作っている子を見て”私も作ってみよう…”と図鑑を見て作り始める子もいれば、ドクトカゲのためにトンネルを作ってあげている子もいましたよ。
粘土に限らないですが「先生○○作って!」「先生○○描いて!」と言われることがよくあります。お願いされるとつい作ってあげたくなる場面です。でも大人が作ってしまうと子どもにとってそれが”正解”になってしまい、子どもの柔軟な感性を狭めてしまう可能性があります。
「んー先生も難しいなあ」とちょっととぼけつつ、「どんな形なの?」「お手伝いするよ」等なるべく子どもたちが主体となって作ったり表現できるような言葉掛けを心掛け、試行錯誤する様子を見守ります。
そうやって見守ってると、案外子どもの力だけで作り上げていくので私たち保育者は子どもたちの表現力にいつも感心してしまいます。
ご家庭でもお絵描きや粘土などの作り物の際はぜひ子どもの表現したありのままを受け止めていただければと思います。
子どもたちももっと表現する楽しさ等を感じられると思います。