NEWS

お知らせ

View More

2022.09.01

☆8月室内装飾☆

少しづつ暑さが和らいできているのを感じますね。しかし、相変わらず蒸し暑い日が続いていますので、こまめに水分補給するのを忘れないようにしましょう。

 

 

さて、今回は8月の室内装飾についてお伝えします。

 

 

*8月(葉月)の装飾①

~お盆~

精霊馬(胡瓜の馬)・精霊牛(茄子の牛)

花: おいらん草 メドーセージ

盆提灯

 

お盆には、先祖や亡くなった人たちが浄土から地上に戻ってくるものと言われています。先祖の精霊をお迎えし、供養する期間8/13~8/15(16)を「お盆」と呼んでいます。 13日は迎え盆と言われ、迎え火を焚いて、ご先祖様をお迎えします。15日や16日が送り盆となり、送り火でご先祖様をお送りします。迎え火と送り火はいずれもご先祖様の道を照らすご案内になるものとされています。

胡瓜の馬・茄子の牛:精霊馬・精霊牛と言われご先祖様が行き来する乗り物として作られます。胡瓜は足の速い馬として見立てられ、あの世から早く家に戻ってこられるように、茄子は足の遅い牛に見立てられ、少しでもこの世から帰るのを送らせようとしたとされています。また、ご先祖様は馬に乗り、牛には荷物を載せて帰ってくるとも言われています。

盆提灯:お盆の時に、ご先祖様の霊が迷わずに帰ってくる目印として飾ります。盆提灯は迎え火、送り火の大切な役割もあります。

盆花:精霊に供える草花。お盆の時期の草花を一種または数種供えます。6日~12日頃に山へ取りに行ったとされます。

 

 

 

*8月(葉月)の装飾②

~風祭(おわら風の盆)~

        

風祭というのは、風害(台風)除けを願う行事です。旧暦では秋の台風の時期に特に注意したい3つの荒天日、八朔、二百十日(春分の日から210日 今年は9/1) 二百二十日(春分から220日今年は9/11)があり、これを天候や農業の三大厄日とよびました。この時期は稲の初穂が実る時期でもあり、この時期に風害に見舞われれば、初穂が傷んでしまうので厄日とされました。

 

おわら風の盆

日本各地で様々な風祭が行われますが、なかでも有名なのは富山県富山市の八尾で行われる「おわら風の盆」です。「おわら」という言葉は秋の収穫が豊作になるように「おおわら(大藁)」から取ったという説もあります。

この地域は風が強く吹くために昔から稲の風災被害に悩まされてきました。そのため、収穫期前のお盆に風の悪霊を祓い鎮めるために始められ「風の盆」と言われるようになったそうです。

 

 

(ほし組)

  

 

キュウリの馬とナスの牛に興味深々だったほし組さん。

保育室から出ると何かあることに気づき足を止めて遠くから見ていました。保育者が「お馬さんと牛さんだよ」と指さすと手を伸ばし触る様子が見られました。「お花もきれいだよ」というとそちらにも目を向けていましたよ。ほかにも提灯が置いてあり不思議そうに触って確かめていました。言葉を発することは少なく、触って気づいてことなどを保育者に目線や表情などで伝えてきますよ。そのとき、「ザラザラしてるね」「お花かわいいね」など共感し言葉を添えています。

今までと比べるとお花や提灯、キュウリ、ナスの触り方が優しくなっているのを感じました。以前は勢いが良かったり力が強くて壊してしまうこともありました、、、。毎月室内装飾を見ていくうちに少しづつ物の扱い方が分かってきたのだと思います。

 

 

 

笠とお米が廊下にあるのを見て何だろう?と立ち止まって見ていました。お盆の室内装飾の時と違って触ったりすることはなくじーっと見つめていました。「チクチクしてるね」「シャカシャカ音がするね」「藁のいい匂い」などと五感で感じることを言葉を添えて伝えるようにしました。しばらくすると、恐る恐る手を伸ばそうとしていましたがその手前で引っ込めていました。

 

(つき組)

「ナスの牛さんだよ」と声を掛けると「モーモー」と鳴き声の真似をしながらナスを動かしていました。

提灯にも興味を持っていて伸び縮みするのを不思議に思ったようです。なんだかよく分からないからか恐る恐る手を伸ばしてツンツンと触っていました。

「ナスの牛さんだよ」と言うとナスを触りながら「耳ない、、、」と不思議そうにつぶやいていました。牛には耳があるのにこの牛にはないことに気づいたようですね。

 

 

「笠とお米があるけどみにいく?」と誘うと「まんま(ごはん)」と反応していたので「そうそう。いつも食べてるよね」と答えました。

見に行ってみるとイメージしていたご飯と違っていたからかキョトン顔でした。「これがいつも食べてる白いご飯になるんだよ」と話をするとチョンチョンと触り、手を合わせて”いただきます”のポーズをしていました。子どもの中でお米=ご飯となっており、保育者の話を聞いて、ご飯と稲が結びついたようです。

笠を見て「ぼうしー」と言っていました。見ただけで頭にかぶるものだとわかっていて驚きました。笠が大きくて怖い気持ちがあるのかあまり近づきませんでした。保育者が「ツルツルしてるよ」と触っていると「ツルツルー」と言って触りに来ていました。

最近は保育者の言った言葉をオウム返しすることが増えてきたつき組さん。やり取りも続くようになって会話らしくなってきているところです。

 

 

 

 

(そら組)

お盆の室内装飾を見て「これなに?」「何でキュウリに棒がささってるの?」と疑問を感じていたそら組さん。

中には「これ車だ」「このナスはぶたさんだ」と自分の考えを伝えてくれる子どももいました。

キュウリは馬・ナスは牛に見立てられていることやどのような意味があるのかなどを簡単に説明しました。すると、「そうなんだ」と不思議そうに答えていました。

「これにのって帰るんだよ」と説明したからか「車じゃないのに乗るの?」とさらに質問をしてくる姿があったり、手で持って歩かせてみたりする姿もありましたよ。

 

 

風祭の室内装飾を見に行くと一番最初に目に入りやすい笠に興味を持ち被ろうとする姿が見られ、今までの経験から帽子であることに気づいていたようです。

笠が魅力的でしばらく被り続けていました。友だちが被ろうとしていても自分が被りたいという気持ちがあり取られまいとする様子がありました。

途中、保育者が「藁のにおいする」と笠の匂いを嗅いでいると子どもたちも鼻を近づけて匂いを嗅いでいました。「なんかにおいする、、、」と独特の匂いを感じていましたよ。

 

 

   

笠からお米の方に興味が向き、ちぎったり振ったりする様子が見られました。これが何なのかを確かめようとたくさん触ってじっくり見て確かめる姿も見られました。

保育者が大事に見て欲しいことを伝えると慎重に触っていました。中に白いお米があることを伝えると見た目では分からないこともあり「えー!」と少し驚いていたり、本当か確かめるように観察し始めていました。

 

 

様々ことに対して疑問を持ち「これなに?」「なんで○○なの?」とたくさん質問するようになったそら組さん。

ときどき答えに詰まるような質問をされることもありますが子どもたちと一緒に考えたり共感したりしています。

 

室内装飾は日本の伝統行事や自然の移り変わりに触れてもらうために、毎月、画用紙や折り紙などでかわいらしく作ったものではなく、本物を展示しています。毎月、展示の説明をしたカードと共に玄関前に展示してありますので、ぜひ、送迎時にお子さんと一緒に見て、触れて頂ければと思います。