９月室内装飾「十五夜」

2023.10.03

今月の室内装飾についてお伝えしたいと思います。

9月装飾　「十五夜」

十五夜の意味や目的は主に３つあると考えられています。

1つ目は、農作物の豊作を願うことと、この時期に獲れた野菜などへの感謝。

2つ目は、昔は月の満ち欠けなどによって天気を予想したり、月のあかりで暮らしていたことから、月の恩恵に感謝をする意味。

3つ目は、1年のうちでこの時期の月が最も美しいといわれていることから、月を眺めるため。

お供え物としてススキを用いられますが、ススキは稲の穂に似ているため飾られるそうです。

今年は里芋、すすきを展示しました。

ほし組

花瓶にすすきを活けた状態で持っていきましたが、あまり関心はないようでいつものように部屋の玩具で遊んでいる様子。保育者が「すすきだよ」と側に持っていき、手に持って見たり穂先を触ってみることで初めて興味を持ち始め、つんと触る姿が見られました。里芋も保育者が触っているところから興味を持ち始め、手で持って見たりコロコロと転がして親しみました。一通り触ると満足したのか、再び玩具に手を伸ばし遊びを再開するほし組さんでした。

どちらもあまり実物を見る機会がないので、興味関心を示すには少しピンとこなかったのかもしれないですね。ほし組さんらしい反応だなと感じました。

つき組

観察する前に何を見るか伝えていたので、花瓶を持ってくると「しゅしゅき！」「すずき！」とさっき図鑑を見て覚えたすすきの名前を一生懸命言っていました。近くに置くと「ながーい！」と大きさに笑顔を見せるつき組さん。触りたい子から順に渡すと、穂先のふわふわした感触が気に入り、下から上に撫で上げることを繰り返したり、はたきのように持って動かして親しんでいました。ポロポロ落ちてく穂先を見て「虫！！！」と飛びのく子も。確かに小さな粒が落ちてる様子は虫のようにも見えました。

里芋にも興味津々です。手に取って触った感触を「痛い」「ザラザラしてる」等々、自分が感じたことをそれぞれ言葉にして表現していました。匂いが気になった子が鼻に近づけて匂いを嗅ぐとそれを見た他のお友だちも一斉に嗅ぎ出し、みんなで土臭さに眉間にしわを寄せており、その姿に思わず笑ってしまいました。匂いをダイレクトに感じたのでしょうね。

給食の先生にお願いして里芋を半分に切ってもらいました。図鑑に載っている半分に気切られた里芋の写真と見比べて「いっしょだ！」と横に並べる姿もありました。自分で包丁を持ってきて切ろうとしていたので、保育者も加勢しグッと力を入れ包丁を押し込むと、硬い里芋も切ることが出来ました。できた瞬間達成感でいっぱい！というような表情を見せていましたよ。最後は水道に持っていき、芋洗いを楽しんでいたつき組さんです。

そら組

ほし組さんが観察しているのを見て「そら組はまだかなー」と早く観察したくて待ちきれない様子。つき組さんも終わってやっとそら組に回ってくると、待ってましたと言わんばかりに表情が明るくなったそら組さん。最初はすすきを観察しました。すすきを見て「あ、絵本で見たかも」と絵本を持ってくる子や、図鑑を出してきて探し始める子…保育者が言わずとも、自分たちで過去の記憶と結びついて用意したりやってみようとする姿に成長を感じますね。図鑑で調べていた子は「ここにあったよーみんな見て―」とお友だちも呼んで発見を共有をしていました。見つけた子はなんだか得意げです。それぞれ気に入った方をじっくり観察していました。

すすきに関心がある子はほうきに見立てて掃除をしたり、お友だちとくすぐりあいっこをして親しんでいました。顔をくすぐられると、穂先が鼻に当たったからかくしゃみをする場面もありました。

里芋に関心がある子は手でむいてみたい、包丁で切ってみたい…それぞれしたいことに取り掛かり、納得いくまで黙々と行っていました。包丁で切りたい子はあまりの硬さに苦戦していましたがそれでもあきらめず挑戦していました。「切れたよ！」と報告があって見てみると一欠片だけ切ることに成功したようで、満足げな表情で切った部分を見ていましたよ。