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2021.01.22

カレーライス作り

 1月22日(金)に、そら組、にじ組、ひかり組、ゆめ組の子どもたちが、カレーライス作りを行いました。 

 調理工程のなかで、「カレーライス」を作るために必要な材料や道具、香りや色、音などを感じ取る素敵な姿がありましたので、ご紹介します。

 

そら組さんは、玉ねぎの皮むきと型抜きを行いました。
指先を使って、薄い皮をめくっていきます。
皮の切れ目を見つけようとする姿は真剣そのものです。
皮がむける感触や音、たまねぎの香りを感じながら、丁寧に剥いています。
茶色い皮の下に白いつやつやした表面が見えてきて、「あっ」と手を止めて観察していました。
白と緑があることに気付き、「キャベツみたい!」と自分が知っているものと結びつけて伝えてくれるとても微笑ましい姿が見られました。保育者が「キャベツみたいな緑色だね」と共感すると、伝わった喜びに満足そうにうなずいていました。
型抜きを野菜の面にしっかり当てて、ひとつひとつ型を抜いていきます。
じゃがいもに触れた子が、「なんかぬるぬるしてる」とその表面の変化に気付きました。
「滑るね」「なんでだろうね」と保育者も一緒に興味を持って観察を楽しんでいくことで、興味がどんどん深まっていきます。
 にじ組さんはじゃがいもの型抜きを行いました。 皮つきのじゃがいもと皮をむいたじゃがいもの違いや、断面や皮の色に気付き、積極的に子どもたち同士や保育者と言葉を交わしていました。 「おうちでね、ママも皮剥いてたよ!」と話す姿があったので、料理をするときは皮をむくこと、自分たちが食べるときにじゃがいもが白いのは、皮をむいてくれているからということを伝え、料理をしてくれる人の存在を一緒に感じていきました。
ひかり組の子どもたちは、ピーラーでじゃがいもとにんじんの皮をむき、型抜きを行いました。
ピーラーは以前も使ったことがあったので、子どもたち自身が安全を意識して使おうとしていました。
「おうちで練習してきたんだよ」と嬉しそうに話してくれる姿もありましたよ。
「ここ押さえてね」「そうそう、上手!」と、子どもたち同士で励まし合う姿に、4歳児らしい他者との繋がりを感じました。
ゆめぐみさんは包丁を使い、自分たちで皮をむいた具材を一口大に切っていきました。
「包丁は下は切れるけど、上は切れないんだね」と道具の仕組みに気付き、上から手を当てて力を込めて切っていきます。
玉ねぎを切っていくと少しずつ目の奥が痛くなり、「目が痛い!」と驚いていました。保育者が「目をぎゅってして、涙を出すと痛くなくなるよ」と伝えると、皆同時に目を強くつむる子どもたちの姿がとても可愛らしかったです。
自分たちが切った具材を、今度は鍋で炒めていきます。
「くっつかないように、何を入れるんだっけ」と保育者が呟くと、「あぶらだよ!」と教えてくれました。
保育者に手を添えてもらいながら、ひとりずつ炒めていきました。
「たまねぎがくにゃくにゃになってる!」「透明になってきたね」と食材の変化に気付いたり、水を入れると鍋の中の音が変わり、「シューシューっていってる」と耳を澄ましたりと、繊細な五感で様々なことを汲み取り、言葉にして友達や保育者と共有していました。
ルーを入れると途端に香るカレーの香りに、「いい匂いー!」「早く食べたい!」と子どもたちの期待もどんどん高まっていきます。 ルーが溶け切ったことを保育者が伝えると、自然と「かーんせーいでーす!」と喜びの言葉が溢れました。
自分たちが作ったということで、給食の時間もカレーライス作りの話で持ち切りでした。
「他のクラスも給食の先生も協力してできたカレーだね」と、保育者と一緒にいろんな人の存在を感じながら、大切そうに食べていましたよ。

 

 調理の過程で、豊かな五感で様々なことを感じ取ったり、道具の使い方や仕組みに気付いていた子どもたちですが、他にも「野菜を切る人」「ゴミを集める人」と自然と役割を担っていたり、汚れた手や机を拭く習慣がついていたりと、生きていく上で必要なことをたくさん獲得している様子が見られました。

 

 今回の経験のなかで感じたことや楽しかったことに共感しながら、ひとつひとつ丁寧にあそびへと繋げていくことで、更に経験が深まるようにしていきたいと思います。