2025.10.23
10月室内装飾
今回は室内装飾についてお伝えします。
10月(神無月)の装飾
~中秋の名月 十五夜~
月見団子・すすき・さつま芋 里芋
十五夜は中秋の名月とも呼ばれ、旧暦の18月15日の夜に月を鑑賞する行事で、古くは中国から伝わり、日本では平安時代に貴族たちが月を愛でて詩歌を詠む文化として広まりました。その後、農耕と結びつき、収穫への感謝を込めて月にお団子やススキ、収穫物を供える習慣が根付きました。
月見団子
もともとは収穫に感謝する意味で収穫されたさつま芋や里芋などのイモ類をお供えしましたが、江戸時代の後期になると収穫したお米で作ったお団子もお供えするようになりました。そして、保存面で優れている点や形が月を表しているなどの理由からお団子が定着していったようです。
すすき
作物や子孫の繁栄を見守ってくださる月の神様の「依り代」と考えられます。また、ススキの鋭い切り口が魔除けになるとされています。
収穫した野菜や果物
俊の野菜や果物を供え、収穫に感謝します。特に蔓の物(さつま芋)を供えるとお月様とのつながりが強くなると言われています。
(ほし組)
室内装飾を見つけると、おそるおそる近づくほし組さん。
1番にススキを指差しました。手の届くところまで持ってくると、目と口をまんまるにして触れていました。「ふさふさしてるね、くすぐったいね」等声をかけると、「ほっほっ」と笑ったり、体を揺らしていました。夢中で手触りを楽しんでいました!
さといもやさつまいも、お月見団子にも興味津々でつかまり立ちをして手を伸ばしていました。保育者が給食に入っていたことや、さつまいもの中身は黄色で甘いことを話しながら一緒に手触りを楽しみました。さつまいもの重さに驚く姿もありました。さといもは少しチクッとしたようで、すぐに手を引っ込める子もいましたよ。
(つき組)
室内装飾を見ると「おだんごだ!」と触ろうとする姿がありました。さといもやさつまいもを触って「これなに?」と聞く姿もありました。
「さつまいもおいしそうだね」と保育者が声をかけると、大きく口をあけて食べる真似をする姿が可愛かったです!
帰りの会の最中にそら組さんがお供えに来ました。その様子を横目で見ながら「『今年もたくさん食べ物が出来ました』ってお月様に『ありがとう』ってやってるんだよ」という保育者の話を聞いて、ペコっとお辞儀をしたり、「えー!」「お月様!?」と興味津々で供える様子を観察していました。
(そら組)
さといもは触ると手がかゆくなることを知っている子がいて、それを保育者や他のお友達に伝えていました。
お月見とは、お月さまに野菜や団子を食べてもらい、作物がたくさん採れたことを感謝することであることを話し、そら組さんもやろうと誘ってみました。子ども達は「さつまいもあげたい!」「かご持っていきたい!」とやる気満々です!
つき組側の縁側に飾ることにしました。飾り終わった後、空を見ると曇っていました。『おつきさまこっちむいて』の絵本のシーンを思い出し、「くもさんどいてー」と空に向かって声をかけながらお月様を探していました。
次の日、団子や野菜が減っていないことに気づくと、「お月様食べてないの?」「おなか痛いのかな?」と心配する子もいました。お月様は見て食べることができると説明すると、9月の室内装飾でのお供え物を思い出し、「ご先祖さまと一緒だね」と安心していましたよ。
これからも、五感を使って伝統行事に親しむことを繰り返していけるよう環境設定していきたいです。