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2025.10.03

9月室内装飾

 

今回は9月の室内装飾の様子についてお伝えします。

 

9月(長月)の装飾

~秋分と彼岸~

彼岸花(曼殊沙華) お供物(干菓子 果物)

 

 

彼岸

浄土教の思想では、極楽浄土は遥か西のかなたにあると考えられている為、太陽が真西からのぼって、真東に沈んでいく秋分と春分の日はこちらの世界である此岸(しがん)と仏様の世界である彼岸が最も近く通じやすくなり、ご先祖様への思いも最も通じやすくなるのではないかという思想が生まれ、お彼岸にご先祖様の供養のためにお墓参りをするという行事が定着していったようです。秋のお彼岸は秋分の日を中日としてその前後3日間を合わせた7日間で、今年は9月20日が彼岸入り、23日が中日、26日が彼岸明けです。

彼岸花

曼殊沙華(マンジュシャゲ)とも言われます。曼殊沙華とは仏典に由来する言葉で、サンスクリット語で「天界の花」という意味を持っています。彼岸花は球根の植物で、葉より先に花が咲きます。8月中旬には球根の中で花を咲かせる準備を終え、最低気温が20℃前後にまで下がってくると、一斉に花茎を伸ばし花をつけます。今年は特に暑い日が続いていたので、やっと花茎を伸ばし始めているようです。

 

(ほし組)

果物を見つけると、手を伸ばして興味津々のほし組さん。

リンゴを手渡すと持と上げようと頑張るも、重くて持ち上がりませんでした。保育者が手伝うと、持つことができました!そのまま口に近づけて食べようとしたため、保育者が「甘くていいにおいするね」と共感の言葉をかけると、更に食べようとする姿がありました。美味しそうだったようです♪

みかんを見せると、「?」と不思議そうでしたが、だんだん気になって「ばっば!」「わぁ!」等指差しをしたり、喃語でお話していました。”もっとみたいよ”と、保育者の手を引っ張る姿もありました。

 

 

彼岸花を見つけると、指差しをして保育者やお友達に教えてくれました。「赤色だね」「キレイだね」と伝えるとニコニコでした。

 

(つき組)

「オレンジ」「なし」「リンゴ」等果物の名前を言って持つ姿がありました。保育者が「どんな匂いがする?」と聞くと、「オレンジの匂い」「すっぱい匂い」等それぞれ知っている言葉で答える姿が見られました。

ご先祖様が食べるものであることを伝えると、「え?」と不思議そうにしていました。

 

 

果物は全部で4つだったので、一人にひとつずつ手渡すことはできませんでしたが、満足するまで観察すると、他の子に手渡したり一緒に眺めたりしながら果物の香りや手触り、重さを楽しんでいました。

 

(そら組)

室内装飾を見に行くと、まずは果物の香りに興味を持ったそら組さん。好きな果物を一人一つ手に取り、「甘いにおいがする!」と楽しんでいました。

果物によって香りの強さや違いがあることに気づくと、自分が持っている果物とお友達が持っている果物を交換しながら、それぞれの果物の香りを確かめて「あまいにおい」「さわやかなにおい」「あんまりにおいしないね」と気づいたことを言葉にしていました。

 

 

保育者が、この果物は「お供え物」と言って、ご先祖様が食べるものであることを伝えると、「おほしさま?」と言う子もいました。これまでの様々な経験や、お家の人など周囲の人から聞いた話から「ご先祖様=おほしさま」と理解したようでした。

 

毎月の室内装飾を通して、見て、触れて、匂いを嗅いで、五感を使って伝統文化を感じていってほしいと思います。