2025.05.12
【5月室内装飾】端午の節句
5月の室内装飾は「端午の節句」をテーマに、菖蒲と、折り紙で作った兜を玄関に飾りました。
端午(たんご)の節句とは、五節句のひとつです。古代中国では、古くからの季節の変わり目の5月になると薬草である菖蒲酒を飲み、菖蒲を腰に下げるなどして、体の汚れをはらう厄除けの行事をしていました。この慣習が日本に伝わり、菖蒲が(尚武)に通じることから、武士の間で男の子の厄除けと健康を祈る行事として定着しました。
兜・・・兜や鎧は身を守る道具の象徴であり、男の子の健やかな成長を願って飾られるようになりました。
菖蒲・・・古くから邪気払いの力があるとされており、また、武道を重んじるという意味の「尚武」と読み方が同じであることから武士の間で縁起が良いとされてきました。
ほし組では、装飾に興味を示し近くに来て手を伸ばし触れてみたり、じっと見つめる姿がありました。さり気なく装飾をそばに置き、十分に感触を確かめ観察できるようにしていきました。「これは菖蒲のお花だよ。」「紫色だね。」「匂いがするかな?」「これは兜だよ。」等、一つ一つ丁寧に言葉にして伝えていきました。保育者の言葉を聞き、匂いを嗅ぐ姿を見せると、同じように鼻を近づけてみる姿もみられました。子どもたちが季節の物や行事、自然物に興味を深められるよう、これからも関わっていきます。
つき組では散歩前に玄関に装飾があることに気付く姿があり、装飾を子どもたちが見やすいよう保育者が近くに置くと興味を示し触れてみる姿がありました。保育者が「優しく触ろうね。」と伝えると菖蒲の花を優しくつついてみたりいろいろな角度から見てみたりと、見て、触れて、じっくりと観察していました。折り紙で作った兜を頭の上に乗せると手に取り、不思議そうに折り目を開いてみる姿もありました。「金色だね。」「角みたいだね。」等色や形を言葉にし、子どもたちとやり取りを楽しみながら装飾に触れていきました。
そら組では、菖蒲の花や金色の折り紙で出来た兜を目にすると、「キラキラしてる!」「かっこいい!」と感じたことを言葉にしてくれました。「これは兜だよ。昔の人が帽子みたいにかぶって、頭を守っていたんだよ。」と伝えると、「かぶってみる!」「どう?」「かっこいい!」と子どもたち同士でやりとりをする姿が見られました。
また、「この兜には、男の子が元気に大きくなりますようにって気持ちが込められているんだよ。」と伝えると「大きくなるの?」と話す姿もみられました。菖蒲は葉に触れ「ツルツル」「かたいね!」と感触を言葉にしたり、「図鑑にあるかな?」と言い、図鑑を広げ「これかな?」「こっちかな?」と見比べながら探し、興味を深める姿がありました。「図鑑と一緒だね。」「紫色綺麗だね。」とやり取りを行いつつ、「菖蒲のお花には、悪いものから守ってくれる力があるって言われているんだよ。」と伝えると、「守ってくれるの?すごいね!」と話す子どもの姿がありました。行事や装飾に込められた意味について子どもたちに分かりやすい言葉で伝え、親しみが持てるように関わっていきました。