2020.10.18
【つき組】ごっこあそび
風がひんやりと心地よく、過ごしやすい季節になってきましたね。
今回は、つき組の子どもたちのごっこあそびをご紹介します。
1歳児は、大人の模倣をしたいという意欲が高まり、「自分以外の他者」を意識する時期です。
身近にいる大好きな大人が使っている物や、していることに興味を示し、同じように使おうとしたり、大人の言葉や他者への関わり方を模倣して、お世話をしようとする姿も見られるようになりました。

自分の「赤ちゃん」に対して、保育者の模倣をしてオムツを替えたり、ズボンやシャツを着せたりと、じっくりとお世話をして楽しんでいます。
保育者は、「自分でやってみたい」という子どもの意欲を受け止め、子どもが難しさを感じて「先生やって」と求めてきた時にしっかり応えることができるよう、すぐ側でそっと見守っていました。
試行錯誤をしながらお洋服を着せ、ズボンがおしりに引っかかると「ズボンできない」と保育者に訴え、難しいところを手伝ってもらいながら集中して取り組みます。最後はおんぶをして、上下に体を揺らして赤ちゃんをあやしていました。

おままごとコーナーでは、保育者が料理をしている姿を見て、同じように料理を楽しむ子どもの姿がみられました。
おたまを使ってチェーンを混ぜ、「カレー」を作っているようです。

カレーをおたまで掬おうとしていたので、そっとお皿を用意しておくと、一生懸命盛り付けをして保育者に振る舞ってくれました。
「このカレーは何が入ってるの?」と聞くと、「かれーのるぅ」と教えてくれて驚きました。生活経験の中で言葉を獲得し、関連付けて応える姿に成長を感じます。


大きな布を「三角巾」や「エプロン」に見立てて、身支度をする姿もありました。
保育者に見守られながら、「自分でやる!」とエプロンを結ぼうとしています。
「こうすればこうなる」とある程度予想ができるようになってきており、自分なりに工夫して取り組もうとする時期です。
こうした姿は自立へと向かう大切な過程なので、私達大人は子どもの思いを尊重し、時間をかけて見守ることが求められます。
この時期を十分満たすことで、次の「他者を受け入れる」発達に繋がっていくため、焦らず、ゆったりと待つことを意識していきたいですね。
ごっこあそびは、子どもたちの経験そのものが再現されるあそびです。
「大好きな大人に優しく抱っこをしてもらったこと」や、「ご飯のおいしさや匂いを言葉で共有した」といった情緒的な経験を、保育園でも十分に重ねていきたいと思います。